仮想通貨を少しずつ利確する際の税金の計算方法とメリット・デメリット
大手監査法人での監査実務、事業会社の経理財務、税理士法人の勤務を経た後、村上裕一公認会計士事務所を立ち上げる。仮想通貨の税金を専門とする税理士として、仮想通貨の様々な税金のご相談や顧問を手掛け、多くのお客様の仮想通貨の税金のお悩みを解決しています。
2024年08月7日
仮想通貨/暗号資産
この記事の監修者
村上裕一公認会計事務所/代表村上 裕一
大手監査法人での監査実務、事業会社の経理財務、税理士法人の勤務を経た後、村上裕一公認会計士事務所を立ち上げる。仮想通貨の税金を専門とする税理士として、仮想通貨の様々な税金のご相談や顧問を手掛け、多くのお客様の仮想通貨の税金のお悩みを解決しています。
仮想通貨の普及に伴い、多くの人が投資や資産運用の手段として仮想通貨を保有するようになりました。しかし、仮想通貨を持っているだけで税金がかかるのか、どのような税金が発生するのかなど、税務上の取り扱いについて疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。本記事では、仮想通貨の税金に関する基本的な知識から、節税対策や申告方法までを詳しく解説します。
結論から言うと、個人の場合は、仮想通貨を単に保有しているだけでは税金はかかりません。
仮想通貨で税金がかかるのは、仮想通貨を売買したり、決済に使用したりすることで利益が生じた場合に、その利益に対して課税されることとなっております。含み益については、税金の対象外となっているために、単に仮想通貨を保有しているのみであれば税金の対象外となっています。
また、法人で仮想通貨を保有している場合は、期末で時価評価課税が必要となります。そのため、法人で仮想通貨を持っているだけで税金がかかる場合があります。
(なお、ここについては、あくまでも記事執筆時点(2024年3月末)のものであります。法人の時価評価課税(法人で仮想通貨を持っているだけで税金がかかる制度)については税制改正の要望が多く、今後は税制改正が行われるかもしれません)
海外の仮想通貨取引所で保有する場合ですが、上記と同じ扱いとなります。
個人で保有している場合には、持っているだけでは税金はかかりません。
法人で保有している場合には、時価評価が必要なので、含み益が生じている場合は税金がかかります。
仮想通貨で税金がかかるケースは、以下のケースが挙げられます。
仮想通貨に関する税金は、主に所得税と住民税の2種類があります。
所得税は、いわゆる累進課税が採用されており、利益に応じて5%~45%までの税率が適用されます。
住民税は概ね10%程度の税率となっております。
上述の通り、仮想通貨は保有しているだけでは税金はかかりませんが、一方で、エアドロップについては獲得した時点で獲得した時価相当額を利益として申告しなければなりません。
そのため、エアドロップを受けているかどうかを適切に確認しなければならないこととなります。
エアドロップについては、特定の仮想通貨を特定の期間に保有しているだけで条件を満たしていることがあります。
そのため、投資家自身が気づかないうちにエアドロップを受けていて、そこが申告漏れしてしまう、という可能性があります。
エアドロップを受けているかどうかを確認するためにも、年末に1回は必ず仮想通貨取引所にログインし、自分の資産の残高を確認するのが良いでしょう。
仮想通貨を持っているだけでは税金はかかりませんが、売却益や運用利益には課税されます。税金の種類には所得税と住民税があり、基本的には雑所得として扱われます。確定申告の際は、必要書類を揃えて損益計算を実施し、期限までに申告を行いましょう。
仮想通貨の税務は複雑なため、専門家に相談することをおすすめします。また、税制の変更にも注意が必要です。適切な税金の申告と納付を行うことで、仮想通貨投資を安心して継続することができるでしょう。
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