2026年01月24日

仮想通貨/暗号資産

【2026年開始】仮想通貨の税金逃れは終了?新制度「CARF」を徹底解説

この記事の監修者

村上裕一公認会計事務所/代表村上 裕一

大手監査法人での監査実務、事業会社の経理財務、税理士法人の勤務を経た後、村上裕一公認会計士事務所を立ち上げる。仮想通貨の税金を専門とする税理士として、仮想通貨の様々な税金のご相談や顧問を手掛け、多くのお客様の仮想通貨の税金のお悩みを解決しています。

「海外の取引所を使っているから、日本の税務署にはバレないだろう」

もしあなたが今、そんな風に思っているなら、その考えはすぐに改めた方が良いかもしれません。

仮想通貨(暗号資産)投資家にとって「終わりの始まり」とも言える新制度、「CARF(カーフ)」がいよいよ始動します。

今回は、CARFという、世界中の税務署が手を組んであなたの資産を丸裸にするこの恐ろしい仕組みについて解説します。

1. 仮想通貨の包囲網「CARF(カーフ)」とは?

CARF(Crypto-Asset Reporting Framework:暗号資産報告枠組み)とは、OECD(経済協力開発機構)が策定した、仮想通貨に関する新しい国際的な情報交換のルールです。

これまで銀行口座に関しては「CRS」という仕組みがあり、海外口座の情報は日本の税務署に共有されていました。しかし、仮想通貨はその対象外だったため、いわば「抜け穴」となっていました。

世界中で問題となるマネーロンダリングや脱税を防ぐため、この抜け穴を塞ぐために作られたのが、仮想通貨版CRSとも言える「CARF」です。

2. どういう仕組み?CARFの「自動的情報交換」とは?

CARFが導入されると、あなたの情報は以下の流れで日本の国税庁に自動的に届くようになります。

  1. 情報の収集
    各国の仮想通貨取引所(交換業者)が、ユーザーが「どこの国の居住者か」を確認・収集します。
  2. 現地当局への報告
    取引所は、集めたユーザーの取引情報を、自国の税務当局(例:アメリカの取引所ならアメリカの税務当局)へ報告します。
  3. 国税庁への転送
    報告を受けた各国の税務当局は、その情報をユーザーが住む国の税務当局(日本の国税庁)へ自動的に転送します。

つまり、あなたがアメリカやドバイなどの海外取引所を使っていたとしても、その情報は現地の税務署を経由して、日本の国税庁に「筒抜け」になるということです。

3. いつから始まるのか?

導入時期は2026年1月1日からです。

すでにCARFは導入されています。国内の仮想通貨取引所においても、CARF対応のための居住地確認などが始まっており、着々と進んでいます。海外取引所からも同様の確認が届くようになるでしょう。

4. よくある疑問と落とし穴(Q&A)

Q1. 2026年開始なら、過去の無申告分はバレない?

A.バレる可能性が非常に高いです。

CARFでは取引履歴だけでなく「資産額」も共有されると考えられます。

例えば、過去に無申告で利益を上げ、海外取引所に5,000万円の資産を残しているとします。2026年以降、国税庁に「この人は海外に5,000万円持っている」という情報が届きます。

もしあなたの過去の確定申告状況と照らし合わせて不自然であれば(例:過去の確定申告での収入が少ないはずなのに資産が巨額)、「過去に脱税していたのでは?」と疑われ、税務調査が入るきっかけになります。

Q2. ウォレット(MetaMaskなど)ならバレない?

A.逃げ切るのは困難です。

DEX(分散型取引所)や個人ウォレット自体には管理者がおらず、ウォレット作成時にKYCと言われる身分情報の登録もないため、CARFの対象外になります。

しかし、ウォレットにお金を入れるには、どこかの取引所を経由しているはずです。

「取引所から特定のウォレットへ送金した」という記録は取引所に残っています。国税庁がその履歴を追えば、「このウォレットの所有者はこの人であり、これだけの資産が入っている」と推測することは容易です。

5. まとめ:今やるべきことは「正直な申告」

CARFの導入により、2026年以降、海外取引所の情報は日本の国税庁に完全にガラス張りになります。

  • 海外取引所だからバレない
  • ウォレットに移せば大丈夫

こうした手法はもはや通用しません。

もし、過去の利益で申告していないもの(無申告)がある場合は、税務署から指摘される前に、自ら「修正申告」を行うことを強くお勧めします。

税務調査でバレてからでは、本来の税金に加え、重加算税などの重いペナルティ(本来の税額の1.4倍〜など)が課されることになります。自主的に申告すれば、このペナルティを大幅に軽減できます。

 

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