結論確定(開始後の扱い)
なり得ます。報酬を受け取ったときと、そのコインを売ったときは別に判定します。受け取ったときは総合課税(原則、雑所得)ですが、受け取ったコインが特定暗号資産で、国内の登録業者で売れば、売却益は分離課税の対象です。取得価額は受け取ったときの時価です。
理由
ステーキングなどの報酬は、受け取ったときの時価で所得になります(原則、雑所得・総合課税)。これは開始後も変わりません。
一方、受け取ったコインをあとで売る取引は、別の取引として判定します。分離課税の条件は「特定暗号資産であること」と「国内の登録業者で売ること」の2つで、どうやって手に入れたかは条件になっていません。そのため、受け取ったコインが特定暗号資産で、国内の登録業者で売れば、その売却益は分離課税(20.315%)の対象です。
計算の例
ステーキングで受け取ったときの時価が10万円、のちに国内の登録業者で15万円で売った場合(手数料は考えません)。
- 受け取ったとき:10万円が雑所得(総合課税)
- 売ったとき:15万円 − 取得価額10万円 = 5万円が分離課税の対象
注意点
- 海外取引所やDEXで売った場合は、売却益も総合課税です
- 取得価額は、同じ銘柄ごとに原則、総平均法(届出を出せば移動平均法)でまとめて計算します。報酬で受け取った分も、受け取ったときの時価で取得したものとして平均に入ります。受け取った日時・数量・時価の記録は必ず残しておきましょう
根拠条文
租税特別措置法38条の2第1項(改正後・施行前)
…特定暗号資産…の譲渡(…暗号資産取引業者…への売委託により行うもの又は暗号資産取引業者に対するものに限る。…)をした場合には、当該特定暗号資産の譲渡による事業所得、譲渡所得及び雑所得については、…他の所得と区分し、…百分の十五に相当する金額に相当する所得税を課する。
出典:e-Gov法令検索
条件は銘柄と売り方だけで、どうやって手に入れたか(購入か報酬か)は条件になっていません。
所得税法施行令119条の6第1項3号
三 前二号に掲げる暗号資産以外の暗号資産 その取得の時におけるその暗号資産の取得のために通常要する価額
出典:e-Gov法令検索
報酬で受け取ったコインの取得価額は、受け取ったときの時価です。
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監修・免責事項
本ページは2026年10月26日時点の法令(所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号)による改正後の租税特別措置法・所得税法と同法附則、租税特別措置法施行令・同施行規則の改正(令和8年政令第98号・財務省令第21号)、地方税法の改正(令和8年法律第2号)、金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律(令和8年法律第64号)。いずれもe-Gov法令検索)に基づき、村上裕一公認会計士事務所が監修しています。施行日を定める政令や国税庁の解説が公表された時点で内容を見直します。個別のご事情により実際の取扱いは異なります。
この記事の執筆・監修者
公認会計士・税理士/村上裕一公認会計士事務所 代表村上 裕一
大手監査法人での監査実務、事業会社の経理財務、税理士法人の勤務を経た後、村上裕一公認会計士事務所を立ち上げる。仮想通貨の税金を専門とする税理士として、仮想通貨の様々な税金のご相談や顧問を手掛け、多くのお客様の仮想通貨の税金のお悩みを解決しています。