結論確定
なりません。海外取引所やDEXでUSDCなどのステーブルコインに替えた時点で、手放した暗号資産の利益が確定し、総合課税になります。さらにUSDCは、法律上は暗号資産ではなく「ドルに連動した電子的なお金(電子決済手段)」として扱われるため、国内の取引所で円に替えても、USDCの値動きの分は分離課税の対象になりません。
理由
特定暗号資産は「金融商品取引法の暗号資産」の中から決まります。金融商品取引法の暗号資産の定義は、資金決済法の「電子決済手段」を除いています。USDCは国内では電子決済手段として取り扱われているため、特定暗号資産に当たらず、円に替えても分離課税にはなりません。
また、海外取引所やDEXで暗号資産をUSDCに交換した時点で、手放した暗号資産を売ったのと同じ扱いになります。この交換は国内の業者を通した売却ではないので、利益は総合課税です。
注意点
国内の登録業者でBTCなどの特定暗号資産をUSDCに替えた場合は、手放したBTCなどの利益は分離課税の対象になり得ます。
ステーブルコインでも、仕組みによっては電子決済手段に当たらず「暗号資産」とされるものがあります。個別の銘柄の扱いは発行の仕組みで変わるため、確認が必要です。
分離課税にしたい場合は、もとの銘柄のまま国内取引所に送って売る方法があります(海外取引所やDEXで買ったコインを国内で売る場合)。
根拠条文
金融商品取引法2条49項1号(改正後・施行前)
…財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、通貨、通貨建資産(…)及び同条第五項に規定する電子決済手段(通貨建資産に該当するものを除く。)を除く。…)であつて、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
出典:e-Gov法令検索
電子決済手段は暗号資産の定義から除かれています。特定暗号資産は「金融商品取引法の暗号資産」の中から選ばれるので、電子決済手段は対象になりません。
租税特別措置法38条の2第1項(改正後・施行前)
…金融商品取引法第二条第四十九項に規定する暗号資産(…その他の財務省令で定めるものに限る。…「特定暗号資産」という。)の譲渡…
出典:e-Gov法令検索
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監修・免責事項
本ページは2026年10月26日時点の法令(所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号)による改正後の租税特別措置法・所得税法と同法附則、租税特別措置法施行令・同施行規則の改正(令和8年政令第98号・財務省令第21号)、地方税法の改正(令和8年法律第2号)、金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律(令和8年法律第64号)。いずれもe-Gov法令検索)に基づき、村上裕一公認会計士事務所が監修しています。施行日を定める政令や国税庁の解説が公表された時点で内容を見直します。個別のご事情により実際の取扱いは異なります。
この記事の執筆・監修者
公認会計士・税理士/村上裕一公認会計士事務所 代表村上 裕一
大手監査法人での監査実務、事業会社の経理財務、税理士法人の勤務を経た後、村上裕一公認会計士事務所を立ち上げる。仮想通貨の税金を専門とする税理士として、仮想通貨の様々な税金のご相談や顧問を手掛け、多くのお客様の仮想通貨の税金のお悩みを解決しています。