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村上裕一公認会計士事務所MURAKAMI CPA OFFICE 見積相談

損失・損益通算

2026年および2027年の暗号資産の損失は、繰り越しができますか?

最終確認 2026年10月26日更新 2026年10月27日監修 公認会計士・税理士 村上裕一

結論確定

できません。2026年分・2027年分の暗号資産の損失は現行の総合課税の雑所得の損失で、翌年以後に繰り越せません。分離課税の開始後の利益と相殺することもできません。新しい3年繰越の対象は、2028年1月1日以降(見込み)に特定暗号資産を国内の登録業者で売って出た損失だけです。同じ年のほかの雑所得とは相殺できます。

理由

2026年分・2027年分の暗号資産の損失は、現行の総合課税の雑所得の損失です(分離課税は2028年1月1日以降の取引からの見込み)。雑所得の損失は、同じ年のほかの雑所得とは差し引きできますが、給与などとの損益通算はできず、翌年に繰り越すこともできません。

新しい3年繰越の制度は、開始日以後に特定暗号資産を国内の登録業者で売ったときの損失にだけ適用されます。開始前の損失を新しい制度に持ち込む規定はありません。

注意点

開始前に含み損のある暗号資産は、開始前に売れば雑所得の損失(同じ年の雑所得とだけ差し引き・繰越不可)、開始後に国内の登録業者で売れば分離課税の損失(特定暗号資産の利益と差し引き・3年繰越可)になります。今のルールでの損失の扱いは仮想通貨の損失は確定申告でどうなる?をご覧ください。

根拠条文

所得税法69条1項

総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額を計算する場合において、不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、政令で定める順序により、これを他の各種所得の金額から控除する。

出典:e-Gov法令検索

雑所得の損失は損益通算の対象に入っていません。損益通算できない損失は、翌年に繰り越す「純損失」にもなりません。

所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号)附則39条1項

新租税特別措置法第三十八条の二第一項から第三項まで及び第三十八条の三の規定は、…附則第一条第十号に定める日以後に行う同項に規定する特定暗号資産の同項に規定する譲渡について適用する。

出典:e-Gov法令検索

3年繰越(38条の3)も、開始日以後の売却にだけ適用されます。

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監修・免責事項

本ページは2026年10月26日時点の法令(所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号)による改正後の租税特別措置法・所得税法と同法附則、租税特別措置法施行令・同施行規則の改正(令和8年政令第98号・財務省令第21号)、地方税法の改正(令和8年法律第2号)、金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律(令和8年法律第64号)。いずれもe-Gov法令検索)に基づき、村上裕一公認会計士事務所が監修しています。施行日を定める政令や国税庁の解説が公表された時点で内容を見直します。個別のご事情により実際の取扱いは異なります。

この記事の執筆・監修者

公認会計士・税理士/村上裕一公認会計士事務所 代表村上 裕一

大手監査法人での監査実務、事業会社の経理財務、税理士法人の勤務を経た後、村上裕一公認会計士事務所を立ち上げる。仮想通貨の税金を専門とする税理士として、仮想通貨の様々な税金のご相談や顧問を手掛け、多くのお客様の仮想通貨の税金のお悩みを解決しています。

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