結論細目は未確定
国内の登録業者(暗号資産取引業者)が取り扱う銘柄として登録されている暗号資産が基本です。そこから除く銘柄・加える銘柄を決める財務省令はまだ出ていません。USDCのような電子決済手段は特定暗号資産に含まれません。
理由
特定暗号資産は、租税特別措置法38条の2第1項で「金融商品取引法の暗号資産のうち、国内の業者が取り扱う銘柄として登録簿に名前が載っているもの」を基本に定義されています。国内の取引所で売買できる銘柄をイメージすると分かりやすいです。
ただし条文には、「取引の状況などを見て財務省令で除く銘柄」と「財務省令で加える銘柄」が書かれています。この財務省令はまだ出ていないため、どの銘柄が除かれるか・加わるかの細目は未確定です。
対象にならないもの
- 国内の業者が扱っていない銘柄(国内で売れないので、そもそも分離課税の売り方ができません)
- USDCのように、法律上「暗号資産」ではなく「電子決済手段」に当たるステーブルコイン
- 銘柄が特定暗号資産でも、海外取引所やDEXで売った場合(売り方の条件を満たさないため)
分離課税になるには、銘柄の条件に加えて「国内の暗号資産取引業者で売る」という売り方の条件も満たす必要があります。
根拠条文
租税特別措置法38条の2第1項(改正後・施行前)
…金融商品取引法第二条第四十九項に規定する暗号資産(その名称が同法第二十九条の二第一項第十一号イに掲げる事項として同法第二十九条の三第一項に規定する金融商品取引業者登録簿に登録されているもの(その取引の状況その他の事情を勘案して財務省令で定めるものを除く。)その他の財務省令で定めるものに限る。…「特定暗号資産」という。)
出典:e-Gov法令検索
国内業者が登録簿に載せている銘柄が基本。除く銘柄・加える銘柄は財務省令に任されていますが、その省令(租税特別措置法施行規則)にはまだ定めがありません。
金融商品取引法29条の2第1項11号イ(改正後・施行前)
十一 暗号資産取引業を行う場合にあつては、次に掲げる事項 イ 取り扱う暗号資産(第二条第八項第二十五号に掲げる行為のみにおいて取り扱うものを除く。)の名称
出典:e-Gov法令検索
国内の暗号資産取引業者は、取り扱う銘柄の名前を登録します。この登録が特定暗号資産の基本になります。
金融商品取引法2条49項1号(改正後・施行前)
…財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、通貨、通貨建資産(…)及び同条第五項に規定する電子決済手段(通貨建資産に該当するものを除く。)を除く。…)であつて、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
出典:e-Gov法令検索
電子決済手段(USDCなどのステーブルコイン)は、法律上の暗号資産から除かれています。
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監修・免責事項
本ページは2026年10月26日時点の法令(所得税法等の一部を改正する法律(令和8年法律第12号)による改正後の租税特別措置法・所得税法と同法附則、租税特別措置法施行令・同施行規則の改正(令和8年政令第98号・財務省令第21号)、地方税法の改正(令和8年法律第2号)、金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律(令和8年法律第64号)。いずれもe-Gov法令検索)に基づき、村上裕一公認会計士事務所が監修しています。施行日を定める政令や国税庁の解説が公表された時点で内容を見直します。個別のご事情により実際の取扱いは異なります。
この記事の執筆・監修者
公認会計士・税理士/村上裕一公認会計士事務所 代表村上 裕一
大手監査法人での監査実務、事業会社の経理財務、税理士法人の勤務を経た後、村上裕一公認会計士事務所を立ち上げる。仮想通貨の税金を専門とする税理士として、仮想通貨の様々な税金のご相談や顧問を手掛け、多くのお客様の仮想通貨の税金のお悩みを解決しています。